酒飲みの天国にして聖地

昨日はドクトル・イタバシの診療所のケア・アパートに作品納入の為に上京する。朝7時前に出たのだが府中ICから三宅坂JKまでづっと渋滞につかまり、江戸川区北小岩まで4時間近くかかる。取り付けはガラス屋がサッとやってくれる。

午後は車を今夜泊まる上野に置きに行った後にもう一度電車で北小岩に戻り、診察が3時過ぎまでのドクトルと合流。なんでも『酒飲みの天国』に案内してくれるとのことで、京成江戸川のホームに着くや雷鳴轟き土砂降りとなる。半端な降りではない。吹き込むからと電車のドアも各車両一カ所しか開けられぬ。で、『天国』は葛飾区、京成押上線の『京成立石』という駅前にあった。まだ4時前だというのに目指す『モツ焼屋』の前には入れない客が列を作っている。暫く並んで入った店内はモツ焼きの煙で燻されて黒光りしており、小学校の教室半分位の狭い店内に数十人の客が肩をすぼめてひしめき、モツやらレバーを喰らっている。その中を白い上っ張りを着た恐ろしそうな店員が6〜7名忙しそうに歩き回り注文を聞いたり焼酎を注いだりモツ焼きの皿を配ったりしている。焼酎の梅割と数種のモツ焼を頼む。美味い。大ぶりに串に刺された半生レバーも軟骨もガツも美味い。とにかく美味い。今まで食べたモツ焼きなんぞ問題にならぬ。それにしても下町である。ネクタイをした客など誰もいない。かと言ってリタイヤしたシルバー世代だけというわけでもない。若い兄ちゃんも若い姉ちゃんもいる。聞くと店は2時の開店と同時に満員とのこと。梅割を3杯づつ飲み、10本ほど喰らった後、今度ははす向かいにある立ち食い寿司屋に入る。これまた美味いのである。100円の寿司を3人の板前が握っているが、廻ってはいないのである。ここの寿司も大ぶりであるがネタは新鮮である。小瓶ビール4本づつと共に10貫ほども食べたか。さてさて寿司屋を出たらまた別のモツ焼きやの前に開店を待って行列が出来ている。ドクトルによればこの店こそ最高に美味いモツ焼屋とのことで早速並ぶ。ここの軟骨やガツ生、これには参った。確かに美味い。ドクトルもワタシも焼き鳥なんぞよりはモツ焼が好きで、二人で結構あちこちで食べたがこんなに美味い店は初めてである。ここでも3杯ほどの梅割を飲む。もう『なぎら健壱』の世界なのだ。ディープな下町最高。

すっかり出来上がって、今度はディープ・ワールドからお洒落な街南青山に向かうも、さすがに酔っていた。二人とも電車の中で眠ってしまい、三つだか四つだか先まで乗り過ごす。さてさてこの店『南青山 オデオン』のドアや看板、階段室のステンドはワタシの作ったものが入っている。自分の作った作品を見ながら飲む酒というのも贅沢なものである。設計したクルハラ氏も来ている。お店にはワタシの大学のずっと後輩にあたるという美女も勤めていて、初対面。今夜の演奏はP:近藤正春、Vn:宮越建政、Vo:サユリ。ピアノとヴァイオリンとヴォーカルというのもなかなか面白かったが、如何せん飲み過ぎである。数杯の強炭酸ハイボールで激務続きのドクトルは船を漕いでいた。アリガトサン。上野のホテルには25時頃に着いた記憶が微かにあった。

今朝は何時もより30分寝過ごしたがそれでも5時半には目覚める。流石に身体はだるいが二日酔いはない。シャワーを浴びてから7時には朝食を食べ、昨日ドクトルの家に駐めたた車を回収して、途中来月1日に学校登山のガイドを頼まれている地元小学校で計画書を貰ってから11時には家にたどり着く。

それにしても『下町 立石』は凄い。今まで北千住や浅草界隈で飲んだことはあったが、『立石』には負ける。食のパワーが違うし安い。田舎では決して味わえない『美味さ』がある。一度こんな街にも住んでみたいと、ちょっと思う。だけどこんな街に住んだらきっと飲み過ぎ・食い過ぎで身体を壊すに違いないなとも思う。

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