今年は山菜が遅れている。標高が1250mの日当たりの良い場所では出ていても、我が家の近くの牧草地の西側斜面のコゴミはなかなか出てこない。ここのコゴミは太いのである。例年のことではあるが、あちこち散歩していてコゴミが出ているのを見つけるとそろそろかなと牧草地の偵察に行くのである。まごまごしていると昨日は全く出ていなかったコゴミが1日で大きくなりすぎるし、ムネヒコさんは牧草地を散歩コースとしているので気が気ではないのである。
昨日の朝食後、農道をプラプラ歩きながら下りていたらモグラの頓死体を見つける。例年、今くらいの時期によく見るのだが、どういうわけか道の上でお腹を上にして死んでいる。ずっと暗い地下生活をしていた老モグラが、今生のお別れに最期の最期に春の陽を全身に浴びてアッチの世界に逝こうと思うのであろうか。腹を上にして陽を浴びている姿はなんとなくユーモラスであり、モグラに一体どのような事情があったのか知らぬがいかにも頓死と・・・
牧草地の西側斜面にはちらほらとコゴミが出ていた。サイワイなことにムネヒコさんもまだ今年は採っていない様子。山菜採りは自分の敷地でもないのに、先を越されるとちょっとクヤシイのである。
コゴミは全く癖や苦味のない山菜である。さっと茹でてマヨネーズでもいいし、おかかに醤油でもいいし、天ぷらでもいいし、蕎麦やうどんにのせても良く、使いやすい山菜なのである。今夜は山ウドの先っぽとコゴミとセリの天ぷらとするか。