修理というか

昨年、この町に住む知らない年配の女性に「作りかけの照明器具を完成させて欲しい」との依頼を受けていた。六面体のテーブルランプであるが、半田付けの途中で、習っていた『ステンド教室』が閉鎖となり未完成のまま数年放っておいたとのことで、半田部分が真っ白に粉を吹いていた。初めて作ったランプシェードのようで、ガラス・カットが正確ではないためにガラスとガラスの間がやけに開いていたり詰まっていたりであるが、デザインは素朴で愛らしい。で、ついつい引き受けた。

このままでは半田が流れないので、半田部分の粉を取るべく洗剤を付けたブラシで磨いたのだが、コパー・テープの糊の劣化でテープが剥がれる部分があったり・・・え〜ぃ面倒臭い、一旦全てバラしてテープを巻き直すことにして、半田ゴテを当てたら「ピシッ」と音がしてヒビが走った。どうもカット時に傷でも入っていたらしい。こうなると怖くて半田ゴテを当てられぬ。ところがその後こちらが忙しくなり作業中断。やっと時間も出来たので、アルコールに浸けたり、コテ温度をかなり下げて何とか全てを分解。直線の出ていない部分にルターを掛けたりして微調整するが、大きすぎるピースや小さすぎるピースがあったり、そもそもあまりやり過ぎてしまうと折角作った素人臭さが無くなってしまうし・・・。まあ大体の半田線が揃う程度にして・・・

で、新しく作るよりも悪戦苦闘して何とか完成。DSCF5679(変換後)
ワタクシの作るランプシェードは殆どが無色の泡ガラスだけでなので、こんなシェードを見ると「素朴でいいなぁ」と思う。

教室を途中で閉めてしまわなければきっと作者の満足感はもっと大きかったろうにと思う。

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オンチ

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昨日は重い腰を上げて2台のタイヤをスタッドレスから夏タイヤに交換。今日は先ず除雪機を倉庫にしまい、ガソリンを抜き、バッテリーを外す。次いで今年一回目の庭の草刈をやる。やれやれやっと冬とオサラバである。庭先のベンチでコーヒーを飲んでいたらウグイスが鳴き出したのだが、コーヒーを噴き出した。初めて鳴いた子供のウグイスなのか、或いは1年ぶりで鳴き方を忘れたのか、鳥の生態は知らぬが、「ほー、ほけきょっ!」とはいかぬのは分かるが、シーズン初めにしても「ほー、ほー、けきょっ、けきょっ」にもならない。「ほー」なんてものではなく「きょっー、きょっー」しか鳴けない。ひょっとして『オンチ!』。口笛で「ほー、ほけきょっ」を何回も吹いて教えてやるが、「きょっー、きょっー」しか鳴けない。「お前なぁ、それじゃ嫁さんは諦めろ」である。

で、思い出したがワタクシは『オンチ』である。それも『正真正銘のオンチ』である。小学校のコーラスでは音楽教師から「君は口だけ合わせていれば良いから」と本当に言われた。中学の時には変声期にも関わらず『コーリューブーゲン』とか何とかいうものをやらされた。採点簿を持った音楽教師(ビートルズなんてものは不良の音楽と言っていた)の前に一人ずつ立たされ、同級生のピアノの上手い女の子(クラスに一人位必ずいるのである)が弾くのを聴いて、「ドミソ」とか「ミファソ」と発声させられるのだが、変声期でもあるし、どだいオタマジャクシやカエルには興味もなかった。「う゛ぁー、う゛あー、う゛ぁー」と吠えてクラスの喝采を浴びた。

だから嫁さんは声楽家をもらった。でもってムスコはジャズに進み、ムスメはカミサンに言わせると『四点ツェー』とかいうとんでもない高音も出せるそうだ。ま、音痴のウグイス君も頑張りたまえ。
ついでに書いておくと、指揮者の、かの故岩○宏行氏は歌うと・・・だったそうである。山口百恵が好きで、コンサートの打ち上げなどで歌ったそうだが、カミサンに言わせると「貴方程度だった」とのことである。いえいえ決して指揮者になればよかったなんぞと不遜な考えを持ったことはありません・・・。

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疲れが抜けないのです

東の都から帰って既に3日も経つのに疲れが抜けない。全身が怠い。シャキッとしない。腰も肩もまだ痛みが取れない。魔都での疲れはひつこい。勿論歳のせいもあるが、ここ何日か急激に暑くなったせいでもあるようだ。一時元気になったダリもやはり調子悪そうである。♂であるから後ろ脚を上げての立ちション中、ヨロッとしたりしている。老人と老犬、森をヨロヨロ散歩する。

マムシ草が尻尾から鎌首に変わっていた。DSCF5403(変換後)DSCF5636(変換後)秋には毒々しい真っ赤な実を付ける。此奴はどうも好きになれぬ。

明日は村の出払い。チェーンソーを担いで山に入り共有林の雑木伐採である。サボっていたスタッドレス・タイヤを夏タイヤに交換せねばならぬし、庭の雑草に草刈機を掛けねばならぬ。田舎暮らしというのは忙しいのである。

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参った、参ったの渋滞

東の都にステンド2枚を納入せねばならぬが、魔都のそれも下町まで運転する気力が出ない。で、一昨日の20日、納入するステンド2枚を梱包した木箱(900×700×100位の木箱)を持って高速バスに乗る。netで乗車券を買った時にはほぼ満席だった筈なのに、やけに空いている。途中双葉SAで休憩した後、運転手が「皆さんご存じだと思いますが、中央道の集中工事で府中から先7kmの渋滞となっています。従って到着は3時間遅れとなります」とのアナウンス。知らんかった。絶句である。12時前に新宿到着予定が15時到着予定!乗っていた客は皆知らなかった人ばかりの様子。どうりで空いていた訳である。ムスコとは新宿で待ち合わせている。仕方ない、運チャンの指導に従って日野BSで下りる。荷物が重いのでTAXIを探すがてんで来ない。多摩モノレール甲州街道駅まで雨の中を7〜8分歩く。立川北駅まで乗り、JR立川駅までまた歩く。汗だくとなる。30分程度遅れて新宿でムスコに会い、昼食。フゥーッ!

北千住の中華レストランにて窓に『イカ』をぶら下げて作業終了。DSCF5619(変換後)『ミジンコ』は1ヶ月程後に『イカ』と差し替えることにする。木箱を宅急便で送り返した後、新宿に出て寿司屋にて一杯。生ビールが旨い!高円寺の息子の下宿に行く。汚い。沢山の楽器や山ほどの本やCDが床に散乱している。銭湯に行き、早々に寝る。

昨21日、晴れ。ムスコはバイト休みの日だが、4時間だけ同僚の代わりに出勤。仕方ない、留守中近くのホームセンターみたいなところでカラー・ボックスと突っ張り棚を買って来て、暑いのでパンツ一丁になり、組み立てる。散乱している本を収納したりCDを整理。掃除機をかけ、ついでに床に雑巾をかける。我ながら親バカである。
帰って来たムスコが目を丸くしている。汗だくである。何はともあれ銭湯に行き、熱い湯と水風呂に交互に何回も入る。やっとサッパリして次は生ビールである。ムスコが焼き鳥屋に行きたいという。駅の北側には美味い焼き鳥屋がないのを何回かの探索で知っていたので南側を探す。美味そうな焼き鳥屋でモツ焼きもありそうな店を見つけて生ビール。ジョッキは冷凍庫から出したのか真っ白く霜が付いている。銭湯上がりに生ビールがしみ込む。都会生活の醍醐味である。モツ焼きや焼き豚足など田舎では食べられないものを生ビール、ホッピー、冷酒で流し込みながら、ムスコのジャズ修行の話しを楽しむ。

今朝は7時前にムスコがバイトへ。どうやって帰ろうか考える。JRの特急あずさで富士見に止まるのは少ないので、小淵沢に迎えに来てもらったりするのも面倒である。高速バスに電話したら「下り方面は30〜40分の遅れ」とのこと。それならと8時過ぎの高速バスにする。乗客は6〜7人。40分遅れで昼前にノンビリ帰って来る。イヤハヤ疲れた。

帰った家の昼のニュースで、ムスコやムスメが卒業した地元中学で3年生が自殺したことを報じていた。

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牧草地に向かってダリと散歩に行く。平な砂利道を歩いていたダリが突然前足を滑らせてつんのめり、顔の右側を地面に擦りつけて乾いた土で茶色となってしまう。それを人様に見られた恥ずかしさにうつむく。武士の情け、一瞬目を逸らせてやる。ダリは草に顔を擦りつけて落としているが、まだ顔は茶色である。払ってやるがその後のダリの落ち込みようは見ていて憐れをさそう。DSCF5605(変換後)

 

自尊心を傷つけてしまったようだ。あぁ、自分もいつか、否、近い将来ああなるのだろう。年は取りたくないものである。

それにしても人様は、『国民の為に』と政治屋が自らを縛る為の憲法を変えようとしたり、どこぞの市長が人権無視・女性蔑視発言をしたり、どこぞの知事が五輪招致でイスラム批判をしたりと余りに馬鹿馬鹿しく恥知らずな発言を続け、「言い訳」「居直り」「撤回」等々「恥知らず」である。ま、肉体的『照れ』『恥』ではないのだが、それにしてもお犬様の方がよっぽど「恥を知っている」ように思えてくる。

と、ここまで書いたところでカミサンの先輩であるノリマツさんから、山陽新聞に載った『坂田 明著 ミジンコ大全』の書評がFAXで送られてくる。
「坂田明はミジンコを見て物を考える人間、人間とミジンコがつながる世界認識を持って生きている人であり、その命と私たち人間の命はつながっている」と名言している。坂田明には「ミジンコ愛に擬人化の要素がまるでなく、生物を擬人化して寄せる愛着は、結局は人中心の世界観だが、坂田明はただ人も生きている。ミジンコも生きていると言っているのだ。」との書評であった。あまりのタイミングに笑ってしまう。「ゴメン、ダリ。」

「ミジンコ大全」はムスコから回って来ているのだが、まだ読んでいない。仕事が忙しいとついつい軽い本を読んでしまう。ここのところは山本一力に嵌っていた。さてさて明日の東の都への納入(それもミジンコとイカなのであるが)が済んだら、正座して「ミジンコ大全」を読まねば。

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