オリイさんの小梅干し

関東甲信越、今年はもう梅雨明けとのこと。6月中に梅雨明けは初めてらしい。ワタクシは梅雨は嫌いなので嬉しいのだが、そうは言っても今冬は雪が少なかった上に雨も大して降ってもいないことを思うとまたぞろ水不足問題となるのは困ったことである。生活用水に困ったことはないが、農家は困るし、水田に水を取られるので川の水が減り、魚に影響するのである。

いい天気なので小梅干しに入っていたシソの葉を天日干し「ゆかり」の準備をする。この小梅干しはカミサンが指導しているコーラス・グループのオリイさんが毎年それこそ山ほど届けてくれる。もちろん自家製でこれが美味いのである。そもそもワタクシは梅干しはそれほど好きな食べ物ではないのであるが、このオリイさんの小梅干しだけは別である。酒のあてにもなるし、沢山入っているシソの葉を手巻きにして食べるのも美味いし、焼酎に入れても美味い。

また味噌作りの名人でもあり、我が家の味噌は一年中オリイさんからの戴き物であるし、無口だがいつもニコニコしているご主人の運転で時々沢山の野菜を届けてくれるのである。

細くて小さいオリイのオバチャンと出会ったのはもう40年以上前である。テントを張って手作りの家を建てていた頃で、炊事や林の中にポンと置いた風呂に使うLPガスを扱っている駅近くのガソリンスタンドで世話になっていたのである。ガスボンベを自家用車に載せて運ぶことが酷く悪いこととオリイさんは認識していたようで、なんとなくコソコソと売ってくれていたように思う。スタンドではいつもお茶とお菓子をご馳走になり30分ほどの会話を楽しんだものである。そのうちにガソリンスタンドの店舗移転に伴い、オリイさんとお会いすることもなくなっていたのであるが、15〜16年ほど前であろうか、カミサンが町のコーラスグループの指導を始め、オクズミなんてこの辺の苗字ではない名前だったものだから「ひょっとして」とカミサンにワタクシのことを確かめ、「まあ!」と懐かしがって訪ねてこられたのである。
なんでも当時ワタクシが独り身であったのでお嫁さんを世話しようと思っていたとのことで、今更言われてもとちょっと!と残念に思ったものである。
それ以来、カミサンを娘のように可愛がってくれ、ワタクシも何度かオリイさんの家に野菜を貰いに伺っているのだが、さる人によるとオリイ夫婦はどちらもこの辺の大地主らしく、う〜む、やっぱり結婚を早まったか!である。

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